リラックマ症候群
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リラックマというクマをかたどったキャラクターがブームになっている。街を歩けば、キャラがプリントされたTシャツを着た男のコや、大きなリラクマ人形を抱いてかっ歩する少女や女子大生をいたるところで見かける。ストラップがコンビニで売られるお茶についていたり、クレジットカードが発売されたりと、目下、この妙なクマが増殖中だ。なにを隠そう、わたしの仕事場にもこのリラックマが一匹いる。ある日突然、住みついたわけでもない。娘が買ってきて、勝手に置いていったものだ。このキャラクターを生み出したのは、サンエックスというメーカーで、これまで(たれぱんだ)や(にゃんにゃんにゃんこ)を世に送り出した実績がある。もともとリラックマはいきなりカオルさんのアパートに現れたクマで、背中にチャックがあるところから彼女は着ぐるみと思ったが、そんなことは気にせずに家で飼い続けるというストーリーも設定されている。リラックマは『リラックマロウ』を合い言葉に、毎日ダラダラゴロゴロしている。好みの食べ物はホットケーキ、だんご、オムライス、プリン。お気に入りはカオルさんの黄色いビーズクッション。趣味は音楽を聞くこと、テレビをみること、温泉にはいること、らしい。ちなみにカオルさんは都内で会社員をしている女性で、面倒ばかりかけるこのクマを迷惑ながらも憎むことができず、世話しているのだ。こうしたリラックマの私生活を描いた『リラックマ生活―だらだらまいにちのススメ』(主婦と生活社)といった一連のリラクマ本(photo)もとぶように売れているらしい。ブームの背景にはなにがあるのか。ひと言でいえば、若者の多くが、リラックマのような、だらだら生活に憧れているということかもしれない。カオルさんのように、細かいことを気にせず、のんびり生きる人間になりたいと願う若い女性が多いともいえる。つまり現実からの逃避、いまの世の中の遠回しの否定とも思える。ブームは当面、続きそうである。



